オンラインカジノに対して違法だと主張する人もいますが、その論拠としてインカジ・カジノカフェに於いて逮捕者が出た点を挙げるケースは珍しくありません。
確かに2000年代前半、インカジやカジノカフェにて、お客にオンラインカジノを楽しませていた経営者や店長・スタッフが逮捕される事件が相次ぎました。
そして、テレビ等では「オンラインカジノで逮捕された」と報道されてしまい、詳しいあらましまでは伝えていません。
そのため、「オンラインカジノは違法」とのイメージが強まったと共に、未だにそのイメージをひきずっている人がいるのも事実ですが、オンラインカジノの違法性とインカジやカジノカフェの逮捕劇は、実は「全くの別物」です。
インカジやカジノカフェの逮捕の理由
インカジやカジノカフェは、実際の店舗でカフェ・喫茶店として営業する傍ら、店内にパソコンを用意し、お店側にお金を支払うことでオンラインカジノを楽しめるというシステムが大半でした。
勝利した際には利用者が大きな利益を手にできる点や、まだまだインターネットが広く普及する前の話だったこともあり、大きな話題を集めたのですが、その後逮捕者が続出。
これにより、「オンラインカジノは違法」というイメージが植え付けられてしまったのですが、厳密にはインカジやカジノカフェの逮捕の理由は賭博行為をお客に提供した点にあります。
つまり、オンラインカジノではなく、他のギャンブルであったとしても、ビジネスとして営業しているお店が、お金をもらってお客にギャンブルを提供していた点が違法だったのです。
しかし、報道等ではオンラインカジノの物珍しさ、インターネット普及期とあってインターネット上の新たなサービスが…といった切り口が多く、いつしか「オンラインカジノは違法」のイメージが植え付けられてしまいました。
しかしながら、厳密には賭博幇助・斡旋といったオンラインカジノ云々ではなく、ギャンブルをお客に提供した点が法律に問われています。
裏を返せば、インカジやカジノカフェの逮捕者の多くは経営者や店長などのスタッフで、ユーザーではありません。
ユーザーとしては「サービスにあったので楽しんでみた」くらいの認識だったのでしょう。
つまるところ、提供されるとかではなく、個人でオンラインカジノを楽しむ分にはセーフとの解釈もできるのです。
インカジやカジノカフェの功罪
しかしながら、テレビ等ではどうしても「インターネットという新しい世界の、オンラインカジノにて逮捕者が出た」と報道していたことから、オンラインカジノに対して違法だとの認識が広まってしまったのも事実。
繰り返し報道がなされたことで、インカジやカジノカフェでのオンラインカジノの提供が減少したという点に於いては良かった部分と言えます。
しかし、オンラインカジノのことをよく分かっていないユーザーは、「オンラインカジノが違法」との間違った印象を持つことになってしまったという点は罪な部分だと言えるでしょう。
ユーザーの逮捕について
インカジやカジノカフェの逮捕が相次いだのは2000年代前半。
まさにインターネットの普及期でしたが、実はその後、2016年にオンラインカジノのユーザーが逮捕されてしまいました。
この報道によって「やっぱりオンラインカジノは違法だ」とのイメージを強めてしまいました。
しかし、「逮捕された」という点ばかりがクローズアップされてしまったのですが、起訴されていません。
実際、オンラインカジノを楽しんでいたユーザーを逮捕したことで、法曹界からは疑問の声も多々挙げられました。
決して法曹界がオンラインカジノの味方ということではなく、ユーザーを逮捕するのであれば胴元、つまりは業者側も逮捕しなければおかしいとの声です。
オンラインカジノは基本的に海外の業者になりますので、日本の警察としてもなかなか動きづらい部分があるのでしょう。
一方ではオンラインカジノに対して何らかの形でくぎを打っておきたい。
その気持ちがユーザーの逮捕となったことは容易に想像できるのですが、結局は起訴には至らず。
つまりは「嫌疑不十分」だったということです。
そのため、既にオンラインカジノに対して「違法なのか」という議論は終着を見せつつあります。
いずれにせよ、カジノカフェやインカジと一ユーザーとしてオンラインカジノを楽しむ点は別物だということがわかるのではないでしょうか。
逮捕者が出たのは紛れもない事実ですが、逮捕の「質」まで考えると、オンラインカジノが安全なものであることが分かります。
まとめ
オンラインカジノはギャンブルであり、且つどうしてもイメージ的なものもあるので違法なのではないかなど、ネガティブな印象を持たれてしまいがちではあります。
とはいえ、細かく見てみると実際には既に違法云々が議論されることもなくなりつつあります。
説明させていただいたように、インカジやカジノカフェの逮捕はオンラインカジノ云々ではなく「業者が賭博を提供した」からであって、オンラインカジノ云々ではないのです。